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活用法・ワークフロー

ギタースケール表 — CAGED5ポジションで指板全体を使いこなす無料ツール

著者 Masashi Y.

「スケールは覚えたのに、アドリブになるといつも同じポジションで弾いてしまう」

多くのギタリストが抱えるこの悩みの原因は、指板全体の「地図」を持っていないこと。1つのポジションだけ覚えた状態では、そこから抜け出せません。

この記事では、すでに知っているオープンコードの形をスケールに繋げることで、指板全体を使いこなすための考え方を紹介します。


オープンコードの形が、そのままスケールになる

CAGEDシステムの出発点は、あなたがすでに知っているオープンコードです。

たとえば、Cメジャーのオープンコード。この形を知らないギタリストはほとんどいないでしょう。実は、このコードの形の中にCメジャースケールのポジションが隠れています

以下の3つを順に見てください:

  1. Cオープンコード — おなじみの形
  2. コードトーン(R, 3, 5) — コードの音が指板上のどこにあるか
  3. Cメジャースケール — コードトーンの間をスケールの音が埋めている

Cオープンコード

Cオープンコード chord diagram×
① Cオープンコード
ポジション1(C型)
Scale fretboard diagram35R35R35
ポジション1(C型)
Scale fretboard diagram34567R234567R2345

コードトーンはスケールの「骨格」です。その間にスケールの残りの音(2度、4度、6度、7度)が入ることで、メロディを弾けるスケールポジションが完成します。

つまり、コードの押さえ方を知っている人は、スケールの半分をすでに覚えているのです。

この記事で紹介する5ポジションはすべて、zelvaのギタースケール表で確認できます。13種類のスケール × 12キーに対応し、音の再生・五線譜表示もできるので、読みながら手元で試してみてください。


コードの形を別のフレットに移動する

同じ考え方は、他のオープンコードにも当てはまります。

Eメジャーのオープンコードの形を、Cのルート音がある8フレット付近に移動してみましょう。バレーコードと同じ発想です。

Eオープンコード

Eオープンコード chord diagram
① Eオープンコードの形
ポジション4(E型)
Scale fretboard diagram7frR35R35R3
ポジション4(E型)
Scale fretboard diagram7fr7R234567R234567R23

Eオープンコードの「形」の中に、Cメジャースケールのコードトーンが見えます。そしてその周りにスケールの音が配置されている。

これがCAGEDシステムの核心です。C・A・G・E・Dの5つのオープンコードの形を指板上に並べると、指板全体をカバーするスケールポジションが得られる。コードの形を知っている人なら、ゼロから暗記する必要はありません。


CAGEDの並び順でポジションを繋げる

CAGEDの名前は、ポジションが指板上に並ぶ順番そのものを表しています。Cメジャースケールの場合:

C → A → G → E → D → C → A → …

この順でポジションが指板の低い方から高い方へ並び、Dの次はまたCに戻ってオクターブ上で繰り返されます。

以下がCメジャースケールの5ポジションすべてです。各ポジションでコードトーン(R, 3, 5)が強調表示されているので、それぞれのオープンコードの「形」がスケールの中に見えるはずです。

ポジション1(C型)
Scale fretboard diagram34567R234567R2345
ポジション2(A型)
Scale fretboard diagram2fr567R234567R234567
ポジション3(G型)
Scale fretboard diagram4fr67R234567R234567R
ポジション4(E型)
Scale fretboard diagram7fr7R234567R234567R23
ポジション5(D型)
Scale fretboard diagram9fr234567R234567R234

隣り合うポジションの端の音が重なっていることに注目してください。この重なりが、ポジション間を移動するための「橋」になります。

練習の手順:

  1. C型ポジションでスケールを上昇
  2. 最高音付近でスライドしてA型ポジションに移動
  3. A型ポジションでさらに上昇を続ける

C → A が繋がったら、次は A → G、G → E、E → D と広げていく。CAGEDの並び順を意識することで、指板を横に移動しながらスケールを弾く力が体系的に身につきます。


モードスケールにも同じ考え方が使える

CAGEDの「コードの形 → コードトーン → スケール」という考え方は、モードスケールにもそのまま応用できます。

たとえば、Gミクソリディアンスケール。ドミナント7thコード(G7)の上で使われるスケールです。

構成音は G - A - B - C - D - E - F(度数:R - 2 - 3 - 4 - 5 - 6 - b7)。Cメジャースケールとまったく同じ音ですが、Gをルートとして捉え直しています。メジャースケールと比べると7度がb7に下がっているのが特徴で、このb7がドミナント7thコードの響きを生み出します。

ここではG7のコードトーン(R, 3, 5, b7 の4音)を強調して、5ポジションを見てみましょう。

ポジション4(C型)
Scale fretboard diagram6fr3456b7R23456b7R2345
ポジション5(A型)
Scale fretboard diagram9fr56b7R23456b7R23456b7
ポジション1(G型)
Scale fretboard diagram6b7R23456b7R23456b7R
ポジション2(E型)
Scale fretboard diagram2frR23456b7R23456b7R23
ポジション3(D型)
Scale fretboard diagram4fr23456b7R23456b7R234

Cメジャースケールの5ポジションとまったく同じ指板上の位置ですが、ルートがGに変わり、コードトーンの配置も変わっていることがわかります。同じポジションを、違うコードトーンの「メガネ」で見ることで、別のモードとして使えるようになるのです。

この考え方は他のモードにも同じように適用できます。Dドリアン、Aマイナー(エオリアン)なども、すべて同じ5ポジションの上に成り立っています。


13種類のスケール × 12キー × 5ポジション

zelvaのスケール表では、以下のスケールがすべて5ポジションで確認できます:

  • 基本 — メジャー、ナチュラルマイナー
  • ペンタトニック / ブルース — メジャーペンタトニック、マイナーペンタトニック、ブルーススケール
  • ハーモニック / メロディックマイナー
  • モード — ドリアン、フリジアン、リディアン、ミクソリディアン、ロクリアン
  • ジャズオルタードスケール

キーを変えれば全12キーに対応。すべてのポジションで音の再生と五線譜表示ができます。

この記事で紹介した「オープンコード → コードトーン → スケール」の繋がりを、自分のペースで確かめられるツールです。


まとめ

いつも同じポジションで弾いてしまうのは、指板の地図が1ピースしかないから。でも、あなたがすでに知っているオープンコードの形が、その地図を作る出発点になります。

コードの形 → コードトーン → スケールという繋がりを理解すれば、CAGEDの5ポジションは暗記ではなくコードの知識の延長として自然に身につきます。スケールポジションが身についたら、II-V-Iでのアドリブ実践に進んでみてください。

zelvaのスケール表は、13種類のスケールを5ポジションで一覧でき、音の再生にも対応した無料ツールです。

ギタースケール表を使ってみる

この記事のインタラクティブ要素は以下のオープンソースライブラリを使用しています:

  • smplr — MIT License, © danigb
  • tonal — MIT License, © danigb