コード進行に合わせてアドリブやコンピングを練習したい。でも、ひとりで練習しようとすると、意外と続きません。
メトロノームのクリックだけでは、和音の響きが聞こえない。伴奏がないので、いま自分が進行のどこにいるのかも分かりづらい。かといって動画のジャムトラックを探しても、キーもテンポも他人のもので、いま練習したい進行とはずれている。
そしていちばんもったいないのが、これです——ループで弾いているうちに「あ、いまのフレーズ良かった」と思っても、書き留めていないので次の瞬間には消えている。
この記事では、その全部を notave の一画面で解決する練習ワークフローを紹介します。やることは4つだけ。自分の進行に、好きなジャンルの伴奏をつけて、ループで延々流し、良かったフレーズはその場で譜面に残す。 ブラウザだけで完結します。
1. 譜面を新規作成する
まずは器を用意します。ヘッダーの 「新規作成」 をクリックし、楽器を選びます。
- ギター(6弦・標準) / ギター(7弦・低B)
- ベース(4弦) / ベース(5弦・低B)
練習したい楽器を選んで「作成」。まっさらな譜面から始めます。

2. コードチャートで、練習したい進行を入力する
ヘッダー左上のトグルで表示を 「コードチャート」 に切り替えます。TAB譜を出さず、コード進行だけを俯瞰できる表示です。1音ずつ譜面を書くわけではないので、進行の入力がとにかく速い。
小節のマスをクリックして、コード名(例: Dm7)を打ち込んで Enter。これを練習したい進行の分だけ繰り返します。進行は短くていいんです。どうせループするので、2〜4小節あれば十分。

コード名を知らなくても大丈夫。コード選択モードなら、ルートとコードタイプを選ぶだけで押さえ方まで出してくれます。
すぐ使える定番進行(コピーして試せる)
練習によく使う進行を4つ置いておきます。各譜面は、再生(▶)するとその進行に合ったスタイル・テンポの伴奏付きで鳴ります(伴奏のオン/オフ・スタイル・テンポは、埋め込み内の再生バーで切り替えられます)。「コピーして編集」 で自分のnotaveに取り込めば、テンポを落としたりして、そのまま手順3・4へ進めます。
II-V-I(ジャズの定番) — Dm7 → G7 → Cmaj7。ジャズアドリブの土台になる終止形。何を弾くかはII-V-I進行のアドリブ入門へ。伴奏スタイルはジャズスイングが合います。
循環進行(I-VI-II-V) — Cmaj7 → A7 → Dm7 → G7。何度でも回せる循環コード。ターンアラウンドの反復練習に。こちらもジャズスイング。
Just the Two of Us 進行(ネオソウル) — Fmaj7 E7|Am7 G7 C7|Fmaj7 E7|Am7(IVmaj7→III7→vi でつなぐ循環)。ネオソウルを代表する、あの大人っぽい響き。notaveのネオソウルスタイルは、まさにこの系統です。
王道進行(ロック・ポップス) — Fmaj7 → G → Em7 → Am7。J-POPで頻出のIV-V-iii-vi。伴奏スタイルはポップまたはロックが合います。
ヒント:ルートは「音名 / 度数」トグルで度数入力に切り替えられます。
II - V - Iのように度数で入れておけば、あとで別のキーに移しても同じ進行のまま。全キー練習の下ごしらえになります。
3. 伴奏をオンにして、ジャンルを選んでループ再生する
ここがこのワークフローの心臓部です。再生バーの 「自動伴奏」 をオンにすると、いま入力したコード進行に合わせて、ベース・ドラム・コンピングが自動で鳴りはじめます。
市販のジャムトラックやYouTubeの伴奏動画と違って、鳴っているのは 「自分がいま入力した進行」そのもの。だから、練習したい進行にちょうど合うバッキングトラックが世の中に無くても、探し回る必要はありません——無ければ、ここで作ればいい。 どんな進行でも、その場で伴奏になります。
まず 「スタイル」 で伴奏のノリを選びます。進行に合うものを:
- ジャズスイング — 跳ねた4ビート。ウォーキングベース+ライドで、II-V-I の練習に
- ネオソウル — ストレートで粘るノリ。ローズ系のエレピが合う
- ロック / ポップ — 8ビート系。バッキングやリフの反復に
コンピングの音色(ナイロンギター/ピアノ/エレピ/オーバードライブ)や各パートの音量、必要ならパッドの重ね方も調整できます。テンポ(BPM)は練習に合わせて下げてOK。
そして繰り返し再生(ループ)。ループをオンにすれば、進行の最後まで来たら頭に戻って、休みなく延々と流れ続けます。 クリックだけの練習と違って、和音が鳴り続けるので、コンピングもアドリブも実戦とほぼ同じ状態で反復できます。
難しい2小節だけを繰り返したいときは、ループ区間を開始・終了の小節番号で指定すれば、その部分だけを回せます。苦手箇所の部分練習に効きます。

(クリックも併用したいときはメトロノームを重ねられます。カウントインも設定できます。)
4. 気に入ったフレーズは、譜面に残しておく
ループで弾き続けていると、必ず「いまのフレーズ良かった」という瞬間が来ます。ここでこのワークフローの真価が出ます——忘れる前に、その場で譜面に書ける。
表示を 「セッションシート」 に戻し、TAB入力・五線譜入力、あるいはマイク入力でフレーズを打ち込みます。手が覚えているうちに数音でも残しておけば、あとから何度でも見返せます。

書いた譜面は クラウドに保存(ログインで最大3譜面まで/Proで100譜面まで)するか、ファイルに保存しておけば消えません。共有リンクにすれば、先生や仲間にそのまま渡せます。
そしてクラウドに保存しておけば、いつでも・どの端末からでも、その進行(練習トラック)ごと呼び出せます。 「またあのII-V-Iを回したい」と思ったら、開くだけ。今日の練習ループが、そのまま明日の練習に使える——練習セットが再利用できるライブラリとして積み上がっていきます。
こうして、いつもは弾き捨てだったアドリブが、少しずつ「自分のフレーズ帳」になっていきます。 練習が記録として積み上がるのが、この4ステップの効きどころです。
もっと練習をはかどらせるコツ
- 遅いテンポから:BPMを落として確実に弾けるようにしてから、少しずつ上げる
- 部分ループ:難所の2小節だけをループ区間に指定して集中反復
- 全キーに広げる:同じ進行を移調で12キーに移して、キーを変えて練習
- スケールを選ぶ:II-V-Iで何を弾くか迷ったらII-V-I進行のアドリブ入門
- ノリを弾き比べる:同じ進行をスイング/ロック/ポップで鳴らし比べると、リズムの引き出しが増える
まとめ — 練習ループのつくり方
- 新規作成で楽器を選ぶ
- コードチャートで練習したい進行を短く入力(2〜4小節でOK)
- 自動伴奏をオン → ジャンルを選ぶ → ループ再生で、休みなく弾き続ける
- いいフレーズは譜面にして保存——弾き捨てにしない
伴奏もループも、フレーズの記録も、全部ブラウザの中で。まずは練習したい進行を、ひとつ思い浮かべるところから。
各機能の詳しい操作はnotave 操作マニュアルにまとまっています。


